ファミリーストーリーを紡ぐ家

おじいさまが建てた家を受け継がれた孫世代のご家族が、ファミリーのつながりや思い出をこの先も大切に守っていけるように……。私たちが注目したのは、おじいさまがこの邸宅を建築された時期にお気に召して購入されたルイス・ポールセンのライトでした。いまやヴィンテージとしてより価値の高い銅板仕立ての名作ライトを、家族のヒストリーの象徴に。そんな思いで、間取りから見直したRC造デザイン住宅の中心に据えています。ライトを取り付けたのは、3方向からの動線が交差する場所。奥行60ｃｍの3段ステップも設置しました。クッションなどを置いて腰かけ、団欒のひとときを楽しむことができます。ピアノの背面の壁は、経年変化で傷んでいましたが、オイルを塗り直して色や風格をよみがえらせました。キッチン、洗面所、玄関など、見直したすべての場所にはオリジナル造作家具がぴったりと収まっています。インナーガレージはまるでご主人の秘密基地。“ダンディーな紳士服店”をイメージした趣味の空間です。施主様のの個性もしっかりと反映した住まいとなりました。